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第一部:第06話【2人の背中】 [鬼畜召喚師ランス]


鬼畜戦士から、鬼畜召喚師となったランス、そんな彼の特徴を率直に表せば、強くてスケベ。

この世界にやって来てから、前者は数時間前の戦いで判明されたが、
後者もやはり健在のようで、たった今溜まったモノを発散させている。

現在は夜22時ごろ、夜は地下街でさえ危険な為、人々は眠りについている。


「あっ! あっ、いいっ……ダーリンッ……」

「がははは、ほ~れほれ、どうだっ……このッ」


回復道場で借りている一室のベッドの上。

其処からは肉と肉がぶつかり合う音と喘ぎ声だけが響く。

ランスは全裸にひん剥いたのリアをベットに腰掛けさせ、
そのまま両足を広げて秘部を舌や指で好き放題愛撫すると、
上半身を押し倒してエネルギー充電済みのハイパー兵器をズバっと挿入した。


≪ずっちゅずっちゅずっちゅずっちゅ……っ!≫


「ひっ……ひうぅっ、おっきぃ……おっきぃよぉッ……!」

「リアッ……お前、今回はヤケにッ感じてるじゃないかッ……」


小さい体のリアのなかに、ランスのハイパー兵器が容赦なく出入りする。

リアは悲痛な表情で両手で両足を固定しながら、ガンガン積み重なる快感に耐えているようだ。

普段ならこの快感はリアは嬉しそうに受け止めるが、
"この世界"でのはじめてのセックスでは、ランスの言うようにかなり感じてしまっている。


「ああぁぁっ、いくぅぅぅ! リア、またイッちゃうよぉぉっ!!」

「チッ……!(どうしてだッ……俺もヤベぇっ……)」


≪……ごりゅっ!!≫


「ひっ!? ああああぁぁぁぁーーーーっ!!」

「ぐっ……」


ハイパー兵器をランスが奥深くまで捻じ込むと、その衝撃でリアは絶頂に達し、彼女の顎が宙を仰いだ。

ランスはその締め付けで思わず出しそうになるが、歯を食いしばって射精を我慢すると、ハイパー兵器を抜く。


≪ずるぅっ≫


「はぁ、はぁっ……はぁぁ~~……」

「物好きなお前がっ、愛撫で一回、入れただけで一回。そして更にだとぉ?
 自分だけっ何度もイキやがって……ほれ、俺様のは飲み込め!」


≪ぐぃっ!≫


どうしてか早くも3回達してしまったリアは、固定していた足を放してしまい、
両足と両手が外れると、ランスがハイパー兵器を抜いたと同時にズルリと床に崩れた。

それにより、丁度リアの顔の正面にランスのハイパー兵器が来たので、
彼は今だ射精を我慢しながら、彼女の小さな口にハイパー兵器を押し込んだ。

押し込みむとき、何やら強がっている事を言うが、痩せ我慢だったりする。


「んんんッ!? んっ……んぐっ!? ……ごくんっ……」

「ふぃ~……極楽極楽(しかしなんでだ? 俺もなんだかオカしいぜ)」


≪ビュル、ビュル……≫


「うぅっ……ゴクっ、ウグッ……ごくっ……」

「よ~し、リア……そのままもう一発口の中にくれてやる、舐め続けろ」

「ふぁい……」


直後に、意識が安定しないリアの口腔内に、皇帝液をかけるランス。

対して、銜えながらムセるリアだが、なんとか懸命に皇帝液を飲み込んでいる

ランスは中出しが基本だが、この世界では避妊魔法なんぞ無いので、
流石に無闇に中出しはしない事にしたようだ。

……また、彼はリアの中に皇帝液を出しながら、ふと思う。

普段なら5回も6回も可能なはずなのに、1回目で数回相応の達した満足感が、自分には何故かある。

スケベ心は変わらないが……違和感を感じずにはいられない。


「(うぅむ……こっちの俺は、あっちの俺と、一回分のセックスの……満足度も違うのかぁ?)」

「はむ……はむはむ……ちゅぅぅっ……」

「あ、あへあへ……(しっかし……リアに初めてフェラチオされた奴は、
 こんなに感じるのか……それはそれで良くは……ねぇよなぁ……)」

「おぃひぃ……だーりんの……おいひぃのぉ……」


どうやら、肉体はコピーしてペーストしたモノの、ルドラサウムのコピーは"かなり"いい加減なようで、
技や魔法などの能力だけでなく、神経も元の世界の体とは違うようだ。

つまり、セックスのテクニックは脳が記憶しており同じなのだが、
"体そのもの"はセックスを覚えておらず、いつもよりも感じてしまう。

ランスは、目を伏せて一心不乱にパイパー兵器をしゃぶるリアを見下ろしながら、
いつもより気持ち良いのだが喜べない、複雑な心境をしていた。


……


…………


……3日目。

750マッカを回復道場の主に払い(食事込み)、更に250マッカで弾薬を補給。

残りは2500から引いて1500マッカとなったわけだが、
装備はまだ高すぎて買えないので、やはり合体をして資金を稼ぐ必要がある。


「……よし、今日も新宿の周りで仲魔になる悪魔を探すとするか」

「そうだねぇ~」

「ランス王、何か顔色が優れませんが、如何なさったのですか?」

「ん? あ、いや……何でもないぞ」

「またまたぁ、ダーリンったら、昨日はあんなに激しくするんだもぉん♪」

「こら、余計な事を言うなっ!」


昨日は気を遣って別室に居たマリスだったが、
何故かリアと昼過ぎまで寝ており、眠たそうに部屋を出てきたランスに問う。

表情に覇気が無い事を尋ねたのだが、ランスは昨日の晩、
体が"元の世界"とは違うというのに無理してセックスを続けていたのだ。

スケベ心は同じであれど、体は付いて行かないので、ご覧の通り。

一方リアも失神するまでランスに付き合わされたが、
彼女はマゾなので、体が付いていかずとも、ランスに抱かれるのはこの上なく嬉しかった。


「リア、あんなに感じたの、すっごく久しぶりだったのっ!」

「えぇい、余計な事を言うなと言っておろうが~っ」


≪むにぃ~≫


「はががっ……たーりん、いひゃい、いひゃい……」

「(う~む、今度はヤり過ぎないようにするか……確かに数回で満足だしな)」


少々であれど時間を無駄にしてしまったが、
自分のカラダの事がまた新しくわかったと考えればマシだろう。

そんなことをランスはリアの背後に回って、彼女の口の両端を伸ばしながら考えていたが……


「…………」

「ん? マリス、何ボーっとしてんだ?」

「ッ!? いえ……少し考え事をしていただけです」

「まぁいい、行くとするか、リアの相手ばっかしてたら日が暮れてしまうわ」

「ダーリン、それってどう言う意味よぉ~!?」


マリスは二人を珍しくボーーッと眺めていた。そんな彼女が珍しく思い、ランスは何となく指摘する。

すると、マリスは何時ものポーカーフェイスに戻ったので、
ランスは軽くリアを皮肉って、回復道場の外へと出て行ったのだが――――


「(リア様、お幸せそう……)」


小走りでランスを追うリアの背中を見ながら、心からそう思う。

こんな世界の飛ばされて不謹慎……非常に不謹慎なのだが、
なんだか"この世界"に飛ばされても、リアの笑顔があれば何もかも良しと思ってしまう。

左肩が石化し、街に到着する直前の2人の遣り取り見て思ったときのように。


「(ですが、リア様……申し訳ありません。)」


しかし……歩き出す中、元の世界では"ありえなかった"感情が芽生える。

ほんの少し……ほんの"僅か"だけなのだが、
"その気持ち"が出て来てしまったので、リアに心の中で謝らざるをえない。

その気持ちがマリスには何となくわかるが、深く考えるわけにはいかなかった。

よって、マリスは返って来る筈も無い疑問を二人の背中に再度心の中で投げかける。


「(何故でしょうか……少しだけ、心が痛いです)」


――――そう。今のマリスはランスを、元世界の彼より更に心強く感じていたのだ。




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